職員は「鳥インフルエンザだった場合を恐れた」などと話しています。
長岡市にある悠久山小動物園のケージの中で仲良さそうにくつろぐのはオスとメスの“碁石チャボ”2羽です。
とさかの大きいほうがオスのチャボですが、実はこのオス、本来この動物園にいるはずのチャボではありませんでした。
【記者リポート】
「今年1月6日の夕方、職員が1羽のチャボを死んでいるのを見つけたということです」
このとき、職員からチャボの死について報告を受けた動物園の現場責任者の60代男性職員はその後、上司への報告や法令で定められている保健所への届け出を行っていませんでした。
そして、現場責任者の男性職員は驚きの行動に出たのです。
【記者リポート】
「男性職員はオスのチャボを借りてきたということです」
冒頭で紹介したオスのチャボは、チャボが死んだことを隠すために現場責任者の男性職員が独断で知り合いから借りてきたものだったのです。
さらに職場の職員には、業務の日報や引継ぎのノートの書き換えまで行わせていたといいます。
いったいなぜ、そこまでしてチャボの死を隠さなければいけなかったのでしょうか?
【現場責任者の男性職員】
「当時、鳥インフルエンザが流行していて、鳥インフルエンザの疑いを持たれたり、万が一、鳥インフルエンザだった場合を恐れた」
聞き取りの中でこう話しているという現場責任者の男性職員。
このとき全国で鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、県内でもチャボが死んだ1月6日に村上市の養鶏場で鳥インフルエンザの陽性が確認されていました。
4月に内部告発があり、発覚したという今回の事態。
現場責任者の男性は「上司に報告する前に死んだチャボを処分してしまったため、知人から借りた」とも話しているといいますが、園を訪れた人たちからは…
【動物園を訪れた人】
「社会人として、そういったことがあったのなら、報告・連絡・相談は徹底していただきたい」
【動物園を訪れた人】
「子どもを連れていっても恥ずかしくないような、楽しめるような場所にしていただきたい」
長岡市はこの現場責任者の男性を戒告処分としたうえで「再発防止を徹底していく」とコメント。
借りたチャボについては、その後、持ち主から譲り受けたということです。最終更新日:Thu, 20 Jul 2023 18:55:17 +0900